池袋カフェ「皇琲亭」でコーヒーを飲んだ感想


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池袋のカフェ「皇琲亭」に行ってきました。コーヒーは「オリジナルブレンド」、ケーキは「ガトーショコラ」を注文。それぞれの味の感想や店内の雰囲気など正直にかきます。


格調高さを感じる外観の『皇琲亭』

皇琲亭

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JR池袋駅・南口から地下道を通って徒歩3分。
家電量販店ヤマダ電機 LABI1の横に通る雑多な小道の中で、老舗カフェ独特の落ち着いた雰囲気を醸し出しているのが、『皇琲亭』です。

チェーン店のカフェに慣れた若者からすると少しだけ敷居の高さを感じる、年季の入った看板。窓際には、アンティークと思しきティーカップがずらりと並んでいる様子が見てとれます。

すぐ向かいのヤマダ電機は、以前は三越デパートだった建物。きっと、皇琲亭は、三越で買い物を楽しんだ後、休憩に訪れるようなお店だったのでしょう。

入り口を見ると、「毎週土曜日は禁煙席を拡大して営業しております」の文字。

その下に掲示されたメニューを見ると、ブレンドコーヒーはもちろんのこと、マンデリンやキリマンジャロといった定番のコーヒーから、カフェロワイヤルやアンブル ドゥ レーヌなど、あまり聞き慣れないメニュー名まで並んでいます。

紅茶や、自家製ジンジャーエールなど、コーヒー以外のメニューも用意されていることから、本格的なコーヒーを味わいたいけれど一緒にお店を訪れる人がコーヒーが苦手、という場合でも訪れやすいメニュー構成になっていると言えるでしょう。

ちなみに、席に用意されていたメニューによると、カフェロワイヤルとは、ブランデーをしみ込ませた角砂糖に火をつけて溶かし、ブランデーの香りと美しい炎を楽しむコーヒーとのこと。

提供されるときは、お店の照明を少し落とし、炎を楽しめる演出もされるようです。

コーヒーにはスイーツがつきもの、という方も多いと思いますが、ご安心ください。スイーツも、ケーキが4種類と、コーヒーゼリーが用意されています。


池袋「皇琲亭」の店内~外見を裏切らない、落ち着いた雰囲気

扉を開けると、年代物のカウベルの落ち着いた音色が、店内に響き渡ります。

すぐに「いらっしゃいませ」と声がかかり、穏やかな雰囲気の店員さんが案内をしてくれました。

お昼の12時過ぎという、ランチタイム真っ盛りに訪れたため、店内にはまだ2,3組のお客さんのみ。30代くらいの仕事仲間と思われる人たちや、ご年配の老夫婦など、お客さんも穏やかで物静かな雰囲気です。

スパゲッティやサンドイッチのような、ランチ代わりになるフードメニューがないため、ランチタイムは席に余裕があるようです。

店内にはクラシック音楽が、程よい音量で流れています。

入り口を入ってすぐ正面には、手前と奥にテーブルが2席並び、その奥に小部屋が見えます。

左に視線を動かせば、6席以上あるカウンター席と、テーブル席が15席ほど。
カウンターの中では、ペーパードリップで店員さんがコーヒーを淹れている姿が見受けられます。

喫煙席が、カウンターと店内左手のテーブル。禁煙席が、入り口正面の2席と、小部屋の中。席数の対比で言うと、感覚的には禁煙2:喫煙8くらいです。

禁煙席を希望したので、小部屋の中に通していただきました。
この小部屋は引き戸の入り口から入るとL字型になっていて、中には4人掛けの席が4テーブル用意されています。

小部屋の中があまり広くないのと、壁もしっかりとしているので、一人で来店して読書などをしていると落ち着く反面、お客さんが3組入ってしまうと、若干の息苦しさを感じます。

禁煙室の小部屋の扉は、1910年にパリで使用されていたものを、そのまま用いているそうです。ガラスに施された加工が現代では難しいものだとか。
「皇琲亭」禁煙室の小部屋の扉

コーヒーやスイーツだけではなく、インテリアを眺めても楽しめる「大人のお店」と感じました。


2つのシュガーポット

テーブルにつくと、まず目についたのが、この2つのシュガーポット。
皇琲亭の2つのシュガーポット

中が見える透明なポットにはブラウンシュガー、つやつやと銅色に輝くポットにはまぶしい白さのグラニュー糖が収められています。

この2つのお砂糖、実はコーヒーに加えるとそれぞれ違う味を引き立ててくれる役割があります。
ブラウンシュガーはコーヒーのコクを、グラニュー糖はコーヒーの酸味を、それぞれ引き立ててくれるのです。

あまりほかのカフェでは見た覚えのない2種類のお砂糖に、皇琲亭のコーヒーヘのこだわりを感じられた気がしました。


皇琲亭で注文したコーヒー「オリジナルブレンド」

皇琲亭で注文したコーヒー「オリジナルブレンド」
そのお店のコーヒーの味を知るには、ブレンドが一番だと、個人的には思っています。そのため、皇琲亭ではオリジナルブレンドを注文しました。

運ばれたコーヒーを一口、口に含むと…

「あぁ、これは飲み込むのが惜しいな」と思ってしまうほど、純粋で香り高いコーヒーの香りが広がります。

家でマシンを使って淹れるコーヒーではなかなか出せない、まさに芳醇な香りとほのかな苦味。

皇琲亭のオリジナルブレンドは、酸味は少なめ、どちらかというと苦味が強めなお味。
苦味が強めとはいえ、ミルクを入れたくなるような攻撃的な苦味ではなく、やんわりと舌を刺激する、やさしい苦味です。

シアトル系チェーン店の、強い味に慣れてしまっていた舌と鼻が、リセットされていく気持ちになります。「コーヒーといえば、このバランスだ」と思わず言いたくなりました。

苦味よりも酸味よりも、圧倒的な存在感を示しているのが、コーヒーの「香り」。

その香りの秘密のひとつに、「豆の量」があるようです。

自宅で淹れるときの参考にさせてもらおうと、コーヒーを淹れるところを見学させていただいたのですが、その時に驚いたのが、1杯に使用する豆の量の多さ。
通常、コーヒーを淹れるときに適しているといわれる豆の量の、倍以上の豆を用いて淹れられています。

なんという贅沢。それだけふんだんに豆を使っているのであれば、この香り高さも納得です。

もちろん、淹れる直前に豆を挽き、一杯一杯を本当に丁寧に淹れているからこそ、コーヒーの香りが最大限に引き出されているのだと思います。

見学させていただいたときの、お湯を含んでふっくらと膨らむコーヒー豆の様子は、本当にコーヒーの淹れ方のお手本のような、丁寧で素晴らしい様子でした。

ひとつ注意したいのが、「時間」。
特にホットコーヒーは、淹れた瞬間から酸化して味が変わっていくものですが、皇琲亭のオリジナルブレンドは席に運ばれてから10分ほどで、味も香りも全く別物になります。

カップやソーサーといった食器も趣が深いので、思わず目でじっくり味わってから口に含みたくなるのですが、目で楽しむ時間はほどほどに。


皇琲亭で注文したケーキ「ガトーショコラ」

厚みのある上品なメニューの中で、特におすすめされていたのが、この『渋皮栗のモンブラン』。非常に心惹かれる写真ではあるのですが…
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個人的に、「コーヒーの最高のお供はチョコレート!」と思っているので、ガトーショコラを注文。

こちらが皇琲亭のガトーショコラです。
皇琲亭のガトーショコラ

ご覧ください!しっとりとしたチョコレート生地のケーキに、うっすらと雪化粧のように振りかけられた真っ白な粉砂糖、そしてその上にたっぷりと飾られた、チョコレートソース!

その横には、白く輝く生クリームも、惜しげもなくたっぷりと飾られています。

これぞ、王道ガトーショコラ!

シンプルな飾りのお皿に載せられ、よく磨かれた銀のフォークを添えて出されると、大切なティータイムのひとときを拡張高く彩ってくれます。
この見た目だけでも、思わず口元がほころんでしまいました。

フォークで切って、ガトーショコラを一口。

ずっしりとした食感を想像していたのですが、意外と重すぎないチョコレート生地。口に入れて少しすると、ほろほろとほどけていく感じがします。

軽めの生地のガトーショコラというと、チョコレート好きには少しだけ物足りないような気がするかもしれません。しかし、このガトーショコラはカカオの風味がしっかりと口に広がります。

後味は、ねっとりと後を引くというよりは、口の中に幸せなチョコレートの香りを残してあっさり消えていく感じ。

生地がむっちりと重たいガトーショコラは、幸せな気分になれる半面、コーヒーの香りや味わいを損なう場合もあります。

「コーヒーに合わせるガトーショコラ」としては、このくらいの軽さがちょうどいいのだな、と気付かされるガトーショコラでした。

横に添えられている生クリームも、こっくりと甘く、それでいて口の中をさっぱりさせてくれる、程よい軽めのクリームでした。


お会計

オリジナルブレンドとガトーショコラで、計1,270円。
コーヒーが一杯760円からというのは、近隣のカフェから比べてしまうと、決してリーズナブルとは言えません。

ですが、チェーン店では決して味わえない、贅沢な味のコーヒーと、コーヒーとの相性を考慮して作られたコーヒーのためのスイーツ、そして最近では味わえるお店も減っている、昭和のよき時代のお店の雰囲気をたっぷり満喫した価格と考えれば、皇琲亭の値段設定は、十分すぎるほど納得のお値段と言えるでしょう。

今回、皇琲亭では、コーヒーは一杯のみの注文にしましたが、2杯目以降は銘柄を問わず300円割引で提供してくださるそうです。

小市民の筆者にとっては主に価格面で敷居の高いブルーマウンテンNo.1も、300円引きならばぜひ味わってみたいものです。


皇琲亭を訪れるなら昼時がおすすめ

今回、昼時に池袋にある皇琲亭を訪れ、ちょうど会社の昼休憩が終わったくらいの時間にお店を後にしました。

訪問した時には空席の目立った店内が、お会計がてら見まわした時には、半分以上席が埋まっていました。

お会計をしてくださった皇琲亭の店員さんによると、ランチタイム以降はさらに混み合うとか。

お茶の時間というと、15時~16時くらいに訪れたくなりますが、純粋にコーヒーを楽しみたいときは、タイミングをずらして開店直後からランチタイムを狙うのも一つの手です。

自分より年上の方とゆっくりカフェでお話をしたいときや、仕事の話をするために静かなカフェに入りたいシーンでは、意外と入るお店に困ります。

もし私が、誰かに「池袋で仕事の話をしたいときにぴったりのカフェは?」と聞かれたら、迷わずこの皇琲亭をお勧めします。


皇琲亭の基本情報

皇琲亭(こーひーてい)
twitter:https://twitter.com/coffeetei
住所:東京都豊島区東池袋1-7-2 東駒ビル1階・B1階
電話番号:03-3985-6395
営業時間:11:00~22:30(ラストオーダー 22:00)
定休日:なし(年中無休)
分煙
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