危険?コーヒー豆の残留農薬について


危険?コーヒー豆の残留農薬
毎日コーヒーを飲む方は、少しでも安心&安全で美味しいコーヒー豆を選びたいと思いますよね。近頃は、野菜や果物の残留農薬の問題がニュースとなる事がありますが、コーヒー豆も例外ではありません。そこで、気になるコーヒー豆の残留農薬について調べてみました。

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コーヒー豆には農薬が使われている?

コーヒー豆は、コーヒーノキという樹木から採取された実を乾燥させたものです。そのため、コーヒー豆を生産するためには、リンゴやブドウを育てるように樹木の栽培を行います。

樹木を育てるためには、害虫や病気から木を守る必要があります。コーヒーノキの栽培で最も恐れられているのは、「サビ病」という病気です。サビ病は、空気や水から伝染してしまうため、1度広がってしまえば樹木は枯れてしまいます。

そこで、コーヒー農園では、サビ病を始めとする病気や害虫から木を守るために農薬を使用します。農薬を使うことのメリットは、コストを抑えながら生産性を高めて、大量生産が出来ることです。


コーヒー豆の残留農薬とは?

コーヒーの栽培で農薬を使うことにより、コーヒー豆に農薬が残ることがあります。しかし、食品衛生法の農薬取締法によって”残留量の基準値を超えてはいけない”事が定められています。

コーヒー生豆の基準値は、2006年に制定され一律基準0.01ppmの144農薬が対象となっています。そのうち8農薬については、より低い基準値。γ-BHCは0.002ppmです。もしも、こうした基準値より高いコーヒー豆があれば、検査によって輸入が禁止となる処置などが取られます。

コーヒー豆に含まれている残留農薬の種類例は、「γ-BHC、へプタクロル、クロルデン、アトラジン、ピペロニルプロキシド」等があげられます。生豆を焙煎すると値が下がりますが、農薬がなくなる事はありません。


コーヒー豆の残留農薬問題とは?実例

コーヒー豆の残留農薬問題は、何度か実際にニュースとして取り上げられています。2003年には、ブラジル産とコロンビア産のコーヒー豆から、有機リン系殺虫剤で発がん性が含まれている「ジクロルボス」が基準値を超える値で検出されました。ブラジル産は2回検出された事により、ブラジル産のコーヒー豆は厚生労働省から検査命令が出たため、全量検査が義務づけられています。

また、コロンビア産は2015年に殺虫剤の「クロルピリホス」が検出された事から、残留農薬のモニタリング検査の頻度を30%引き上げることが発表されました。そのほか、エチオピア、インドネシアなどでも残留農薬が基準値を超える値で検出されています。


有機栽培のコーヒー豆とは?安全性について

コーヒーを栽培する際には、化学肥料または有機肥料を使用します。一般の栽培では、化学肥料を使用する事は問題ありません。場合によっては、有機肥料との併用をすることもあります。しかし、有機栽培のコーヒー豆として販売するには、国内の有機認定機関の認定を受けなければなりません。

近頃は、食品への安全&安心意識が高まっていますので、有機栽培コーヒー(オーガニックコーヒー)への需要があり、有機農法への関心が強くなっています。有機コーヒーを栽培しても、有機農園としての認定を受けるためには厳しい基準をクリアしなければなりません。

有機栽培のコーヒーのメリットは、化学肥料を使わずに生産するため、安全性を高めることができます。しかし、それが美味しさに繋がっているとは限らず、手間やコストがかかる事から価格が高くなるデメリットがあります。


有機認定機関について

有機認定機関では、有機JAS認定を行う民間の非営利団体「OCIA」、全米統一有機基準「NOP」など、政府の定める基準に基づく認定を実施しています。

有機JAS規格では、有機農産物の生産方法を「堆肥などにより土づくりを行い、多年生作物の場合は収穫前3年以上、その他の作物の場合は、播種又は植え付け前2年以上の間、原則として化学的に合成された肥料や農薬は使用しないこと」が条件です。

つまり、有機栽培のコーヒーは化学合成された農薬を使用していないため、通常の方法で栽培されたものより安全面で高いと言えます。


コーヒーの農薬問題とフェアトレードの取り組み

コーヒーは、世界で第2位の農薬使用量の作物です。生産するためには、多くの農薬が使われているため、コーヒー豆の残留農薬問題が度々起きています。コーヒーは、全世界で親しまれている飲料でありながら、生産できる地域は「コーヒーベルト」と呼ばれる赤道に挟まれた地帯に限られています。そのため、安定的に大量生産するためには、農薬を使用することのメリットが大きいのです。

しかし、農薬は人間や環境にとって悪い影響を及ぼします。世界で最も大量に農薬が使われているのは綿花(コットン)で、コーヒーと綿花を無農薬で生産すれば、世界の農薬使用量は3分の2まで減ると言われています。

食品への安全性の高まりも大きくなり、農薬を使わずに無農薬栽培によるコーヒー作りが注目されています。


フェアトレードによるコーヒーの栽培

近頃、オーガニックのコーヒー豆に「フェアトレード」という文字を目にするようになりました。ブランド名?お店の名前?と思っている方もいますが、フェアトレードとは「第三世界の農産物に対して最低買い付け金額を生産者に保証し、生産者の生活の安定を保証しながら品質の安定を目指す運動」の事です。

”フェアトレード=公正取引”という意味があり、発展途上国での資金援助ではなく、生産者の持続的な生活向上を支えた自立を目的とする支援です。フェアトレードでは、コットンやコーヒーの栽培・生産も行っており、日本のフェアトレード活動では、NGOのPWJが東ティモールで、コーヒーの栽培援助と買取を通して農家を支援しています。


東ティモールのコーヒー

フェアトレードの活動が行われている東ティモールは、東南アジアの共和制国家です。東ティモールは、1999年の独立問題によって、唯一の輸出産品であったコーヒー産業が壊滅的な被害を受けました。

東ティモールは、ティピカ種など貴重な品種が残る産地で、2003年からフェアトレードの本格的な活動が行われるようになりました。活動当初は、35世帯だった農家が約600世帯にまで増え、現在は標高1200m以上の高地で希少なアラビカ種のコーヒーが栽培されるなど、美味しいコーヒー豆の生産が行われています。

貧しい地域である事から、農薬や化学肥料が購入できず、有機栽培への取り組みを積極的に行っています。そのため、有機栽培のコーヒーとしても東ティモールのコーヒー豆は注目されており、安全で良質なコーヒーを飲みたい方におすすめです。

また、フェアトレードのコーヒー豆を購入することで、売上金の1部を寄付する取り組みもあり、間接的に東ティモールの復興支援にも繋がるという側面も持ち合わせています。美味しいコーヒーを飲むことで、支援できるなんて素敵な活動ですよね。

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