自家焙煎珈琲屋バッハ(台東区カフェ)に行ってきた


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自家焙煎珈琲屋バッハ(台東区カフェ)に行ってきた
台東区(最寄駅南千住)にある自家焙煎珈琲屋「バッハ」に行ってきました。このカフェで飲んだコーヒーの味やお店の雰囲気などレビューします。

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自家焙煎珈琲屋バッハのプロフィール

コーヒー界の神と言われる田口護(たぐちまもる)さんがオーナーを務める自家焙煎珈琲の「カフェ・バッハ」は、1968年に開業された東京・台東区に店舗を構える老舗喫茶店です。コーヒー好きの間では、知らぬ人がいないと言われている名店で、東京珈琲四天王の1つに数えられています。

【東京珈琲四天王とは?】
・吉祥寺:モカ(閉店、現在は豆の販売のみ)
・亀戸:珈琲道場 侍
・銀座:カフェ・ド・ランブル
・南千住:カフェ・バッハ

田口さんは、日本に留まらず海外でもレジェンドと呼ばれる存在で、日本にコーヒー文化を浸透させた第一人者です。多くのコーヒー書籍も出版されており、カフェバッハで学んだ人達は現在、全国各地でカフェのオーナーとして経営しています。
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田口さんの奥さまである田口文子さんと夫婦二人三脚で始めた小さな喫茶店だったバッハは、今では15人のスタッフが働き、常にお店の前には順番待ちの列が出来ています。


カフェ・バッハの魅力

カフェ・バッハの魅力は、豆の特徴を最大限に引き出せるよう、「ハンドピック」による手作業で良い豆を1粒1粒選び抜いている点です。昨今は、自家焙煎を行うコーヒーショップが増えてきましたが、ハンドピックまで行う事は非常に手間暇がかかります。

どんなに良いグレードの豆であっても、実は状態の悪い欠点豆というのは混入している事が多いので、ハンドピックという手間をかける事で、より美味しい豆だけを味わうことができます。

さらに、オリジナルの焙煎機を駆使して、煎りムラのない芳醇なコーヒー豆へと毎日使う分だけを焙煎しています。焙煎したての豆を使っているからこそ、バッハでは鮮度の良い状態で美味しいコーヒーを提供することが出来ているのです。


自家焙煎珈琲屋バッハに行ってみた感想

”コーヒーを語るならバッハへ行っておけ”とも言うべく、自家焙煎珈琲バッハへと行ってきました。


カフェ・バッハへの行き方

東京下町の地元の人達が集まるような立地に佇むカフェ・バッハ。駐車場がなくお店の前も駐車禁止エリアのため、車での来店は控えるか最寄りの駐車場を使ってくださいとの事なので、電車で行くことをおすすめします。

最寄り駅は南千住で、あしたのジョーのふるさとである山谷付近。泪橋交差点を過ぎた都道464号線沿いにあります。私は浅草方面から歩いていきましたが、吉原大門の近くという事もあり、決してオシャレな街にあるという訳ではありません。
カフェ・バッハへの行き方

アクセスが便利な場所という訳ではないのですが、バッハに到着すると店舗前に置かれた5脚ほどの椅子には、先客が列を作り並んで座っています。さらに、店舗内の待ち椅子3脚にも人が待っていました。しかし、回転率が良いので、思ったよりも待ち時間は少なく入店することが出来ました。

バッハの店内に入ってしまえば、待ち椅子の所に本が置いてあるので、コーヒーの香りを楽しみながらと考えれば、のんびりと待つ時間も苦ではありません。

ちなみに、外で待っている時に地元のオジサンに話かけられたのですが、「平日でも混んでるし土日となれば常に並んでいるよ」との事でした。私が行ったのは土曜日の16時頃でしたが、日が暮れる頃の時間帯になっても列が途切れる事はありませんでした。さすが人気のカフェだなーと感心しました。


カフェ「バッハ」店内の雰囲気

店内に入ると直ぐにコーヒーの良い香りがしてきます。下町という場所がらなのか?老舗店のせいか?比較的客層は年配の方が多く、コーヒー豆や焼き菓子の販売も行っているため、カフェとしての利用者だけではなく、購入目的のお客さんもチラホラやってきます。

カフェ「バッハ」店内の雰囲気

昔ながらの良い雰囲気の喫茶店という感じで、店内は明るく清潔感があります。重厚な色合いのテーブルや椅子。そして壁には絵画が飾られ、決して広いという訳ではありませんが落ち着きのある雰囲気です。静かすぎず、うるさくもなく、調度良い居心地の良さでリラックスしながらコーヒーが楽しめます。

店内奥には、大きな焙煎機が置いてあります。オーナーの田口さんは、かつてボイラー整備士だった経歴を持っており、”本物の自家焙煎コーヒー”の道を探るべく世界中を駆け巡り、技術開発に頭を痛めながら2002年に念願の焙煎機を開発しました。そんなこだわりの焙煎機の存在が、よりコーヒーの美味しさへの期待値を上げます。


カフェ・バッハのメニュー

カフェ・バッハでは、「ケニアAA、グアテマラ・コンポステラ」といった人気の産地ごとに焙煎した浅煎り~深煎りのストレートコーヒー。そして「ソフト・マイルド・イタリアン・アイス・オリジナル」のブレンドコーヒー。さらに、「アインシュペンナー、カフェオレ」といったバリエーションコーヒーなど、豊富なコーヒーメニューを取り揃えています。

また、コーヒーに合うブレッド&ケーキも用意しています。料理メニューは取扱いがないので、ランチではなく一息付くためのティータイムとして利用できる正統派喫茶です。コーヒーのメニューは多いので、どのコーヒーにするか非常に迷うところですが、やはり初めて訪れるなら「オリジナルブレンドのバッハ」から頼んでみるのが良いのではないでしょうか?

何といってもコーヒー界のレジェンドと言われる方のブレンドですから、これまで飲んできたコーヒーとの違いを知るには、まずは押さえておきたいメニューですよね。また、焼き菓子&ケーキの美味しさにも定評があるので、時間をかけて訪れる方は是非、コーヒーと一緒に注文してみましょう。


カフェ・バッハで注文したコーヒーとお菓子

私がバッハで注文したものは、「バッハブレンド」と「ターキッシュ・コーヒー」です。

バッハブレンド

バッハブレンド
オリジナルブレンドの「バッハブレンド」は、お店でも人気の高いメニューです。バッハでは、ペーパードリップを使ってコーヒーマイスターのバッジを付けたスタッフの方が手際良くハンドドリップで抽出してくれます。

まず、コーヒーがやってきて驚くのは「色」です。キレイなブラウンカラーに程よい泡立ちが淹れたて感を醸し出しています。カフェバッハの文字が入った白いカップソーサーにコーヒーの色が映えています。

肝心の味ですが、非常に飲みやすいブレンドコーヒーです。苦み、コク、酸味のバランスが良くマイルドなタイプの味わいです。コーヒー豆の甘さをほのかに感じるような丸みがあり、クセもなくシンプルにコーヒーの味を楽しめます。

お好みで砂糖やミルクを入れる事も可能ですが、ブラックでも嫌な雑味も苦みもないので心地良く飲めます。これがスペシャリティコーヒーの味かとしみじみしながら、美味しさを噛みしめました。本当に心がホッと落ち着くような味です。


ターキッシュコーヒー

ターキッシュコーヒー

バッハへは初めての来店だったので、いきなり「ターキッシュコーヒー」を頼むのはいかがなものか?とも思ったのですが、なかなか取り扱っているカフェも少ないので、ちょっと通な感じもしますが、思い切って注文してみました。

ターキッシュコーヒーは、いわゆる「トルコ式コーヒー」です。イブリック(ジャズベ)で作る伝統的な抽出方法で飲むコーヒーです。コーヒー粉をイブリックに入れて煮立てたら、粉が沈むのを待って上澄み部分を飲みます。

注文をしてコーヒーが運ばれてくると、スタッフの方がきちんと飲み方を説明してくれます。ちょっぴり敷居が高いコーヒーメニューのような気もしますが、バッハなら初心者の方でも気軽な雰囲気で楽しめます。

ターキッシュコーヒーには、焼き菓子のフィナンシェもセットで付いてきます。イブリックの中には、既に砂糖が入れてある状態で運ばれてくるため、甘みが付いたコーヒーになります。それでも甘さが足りないと感じた方は、フィナンシェの甘さを味わいながら飲んでくださいとの事でした。苦いコーヒーを求めている方には、甘すぎると感じるかもしれませんのでご注意を。

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イブリックに入ったコーヒーをデミタスカップへ注ぎます。カップが小さい&上澄みだけを注ぐので、少々緊張感があります。案の定、私はちょっとこぼしてしまいましたが・・・。凄く苦いイメージがありますが、実際に飲んでみるとサッパリとしています。コクと深みがあるものの炭火コーヒーのような独特のクセのある苦みはなく、フルーティーで花のような香りがします。

正直、イメージと異なり美味しすぎて感動しました。普段、私はブラック好きなのですが、甘さもしつこくなくコクのある深みに非常にマッチしていました。甘さが足りないという事はありませんでしたが、コーヒーを飲みながらフィナンシェを頂きました。

トルコらしい中東感たっぷりのデミタスカップ可愛いですよね。イブリックなどの器具も田口さん自ら現地に足を運んで購入しているそうです。最後の方はコーヒー粉が沈んだ液体になるので、少し残した方がいいと思います。頑張ってギリギリまで飲んでしまうとザラついた嫌な飲み心地を体験することになります。

ちなみに、私は非常にターキッシュコーヒーの味が気に入りまして、その場で何の豆を使用しているのか?を訊ねるのを忘れてしまい、後日電話にて問い合わせてみました。すると「ペルーのセコバサ」というコーヒー豆を使用しているそうです。

セコバサは、ペルーで最も優れた生産組合で、桃、リンゴ、マンゴーのようなトロピカルフルーツを思わせる甘く柔らかな風味が特徴のコーヒー豆です。


フィナンシェ

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バッハでは、コーヒーに合うお菓子にもこだわって作られているため、このフィナンシェが想像以上に美味しくて驚きました!これまで色々な焼き菓子を食べてきましたが、フィナンシェはパサパサした焼き菓子と思い込んでいましたが、しっとりとした上品な甘さで、中にはオレンジピールが入っていました。

フィナンシェは単品で購入する事もできます。ちょっとしたケーキ屋さんよりは、圧倒的に美味しい焼き菓子だと感じました。この美味しさもコーヒー豆の特徴を活かし、組み合わせるお菓子のマッチング度が高いからこその感覚なのかもしれません。

実は、あまりにもフィナンシェが美味しかったため、後日私は田口さんが出版している「カフェ・バッハのコーヒーとお菓子」という本を購入させて頂きました。

こちらの本でもコーヒーに合う相性の良いお菓子が紹介されているのですが、バッハでケーキなどを頼む際には、好きなものを注文するのも良いですが、選んだコーヒーと相性の良いお菓子を店員さんに尋ねてみるのも良いと思います。


料金&予算

・バッハブレンド570円
・ターキッシュコーヒー830円

ターキッシュコーヒーにフィナンシェが付いていた事もあり、今回ケーキなどのスイーツを頼みませんでした。田口さんは製菓学校での講師を務める経験をしている方なので、ゆっくりとカフェタイムを楽しみたい方はコーヒーのお供に追加してみましょう。ケーキ類の価格は500前後です。

コーヒーも500円~800円程度で楽しめるため、味のクオリティを考えたら非常にお得な価格だと思います。2つのコーヒーを頼んでも合計1400円。ケーキをプラスしても2,000円程度で楽しめますので良心的なお値段です。


「自家焙煎珈琲屋バッハ」の総評

並んでお店に入るのが嫌いな私としては、そんなに価値がある程の違いがわかるのか?と半信半疑でした。レジェンドとはいえ、近頃は美味しいコーヒーが沢山出ていますので、そこそこ美味しいレベルなのでは?なんて思っていました。

ところが予想を超える美味しさにコーヒーの在り方を考えさせられました。本当に美味しいコーヒーを味わうなら、こういった老舗の自家焙煎のコーヒーショップに足を運ぶべきですね。もちろん、オシャレなカフェや人気のチェーン店も便利で楽しいですが、本物のコーヒーの美味しさを知る事の大切さを改めて感じました。

また、コーヒーだけではなくサイドメニューのケーキや焼き菓子も妥協せず、美味しさを追求して作られていますし、スタッフの方の対応やらお店の居心地の良さも全て完璧でした。細かい話になりますが、椅子の座り心地も良くテーブルの高さもバッチリです。アクセスは便利ではなくとも、待ち時間があろうとも人々が絶えず訪れる理由がそこにはありました。

それから、バッハはこれまでカウンター席のみ喫煙可能な分煙スタイルだったのですが、2015年の8月頃より禁煙を実施しています。私が足を運んだ際もタバコのニオイはせず、コーヒーの良い香りを楽しめる空間でした。


自家焙煎珈琲屋バッハ店舗情報

店名:自家焙煎珈琲屋バッハ
住所:東京都台東区日本堤1丁目23番9号
TEL:03-3875-2669
URL:http://www.bach-kaffee.co.jp/
OPNE8:30~
L.Order20:45
CLOSE21:00
席数:33席(カウンター6席、テーブル27席)
禁煙・喫煙:禁煙
毎週金曜定休日
最寄り駅:日比谷線、常磐線、つくばエクスプレス線「南千住駅」徒歩8分

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