神保町のカフェ「さぼうる」に行った感想


PR

神保町のカフェ「さぼうる」に行ってきました。このカフェの店内や店員さんの雰囲気や注文したコーヒーやフードなどレポートしたいと思います。
神保町のカフェ「さぼうる」に行った感想

古書マニアの街・神保町。
絵本専門店で子供と一緒に絵本を選ぶパパ・ママや、お目当ての古本を求めてやってきた青年、古地図マニア、街の雰囲気を楽しみにやってきた本好き。この街には、様々な人がやってきます。

一方で、神保町は集英社や小学館をはじめ、多くの出版社が集まる街でもあります。

そんな神保町には、個性的な喫茶店やカフェが充実。
コーヒー片手に、近所の店で購入した『戦利品』を読みふける人や、作家との打ち合わせに使う編集者など、これまた個性的な人々が多く訪れているようです。

その中でも、今回訪れた『さぼうる』は、開店から60年続く老舗中の老舗。地下鉄各線 神保町駅 A7出口を出てすぐという、立地もうれしい『さぼうる』。少し入るのに勇気がいる個性的な外観と、お店のあたたかさが待っていました。

スポンサードリンク


少し入るのに勇気がいる独特な外観の「さぼうる」

喫茶店さぼうるは、地下鉄神保町駅のA7出口を出てすぐ、左後ろに振り向いたところにあります。

手前には、食事メインの姉妹店「さぼうる2」の黄色い看板、奥に見える赤い看板が、喫茶メインの「さぼうる」です。

002sabouru

いつもは喫茶店を訪れるときは、込み合うことの少ないランチの少し前くらいの時間を狙い、他の人のランチタイムが終るころに出ることが多い私ですが、今回はランチタイムが始まったくらいにお店につきました。

御茶ノ水側から神保町にやってくると、大きな『三省堂』のビルの前を通ることになるのですが、気づくとこの三省堂に吸い込まれて1時間くらい経っていたのです。
本屋さんとは、気づくと時間が過ぎている不思議なところです。

ランチタイムということで、さぼうる2のほうは、お店の前に行列が。
その行列を横目に見ながら恐る恐る進むと…非常に個性的な店構えが現れました。
001sabouru

スタジオジブリの映画に出てきても違和感がなさそうな、木をメインに雑然とした外観。お店の真ん前には、大きくて立派な気が1本、立っています。
窓は木の幹と、木の根元から生い茂る葉っぱ、赤い実をつけるカラスウリで、中が見えません。

入り口には、木のぶら下げ看板に味のある字で「さぼうる」の文字。その看板の下には、トーテムポールが2柱、入り口を守るように並んでいます。
トーテムポールの横に、こんな説明書きがあります。

003sabouru

入り口の右側を見れば、こんな懐かしい公衆電話も。
004sabouru

一言で言うなら、個性的。ちょっと、扉を開けるのに勇気がいる店構えです。
恐る恐るドアを開けると、「いらっしゃいませ」と、昭和レトロなワンピースをお召しの店員さんに迎えられました。


レンガ壁の時代を感じる「さぼうる」の店内

「さぼうる」の店内
さぼうるの店内は薄暗く、天井から釣り下がった照明とテーブルの上の明かりが照らしています。

テーブルにつくと、手元の本が無理なく読めるくらいの明るさ。薄暗い夕暮れ時に、ランプを置いて本を読んでいるような気持になる明るさです。

入り口を入ってすぐ正面に、地下へ降りる階段、中二階へのぼる階段。左手には、二人掛けの席が2.3テーブルほど。

まだランチ後の一服にやってくるには早い時間だったからか、お客さんは4組くらいしかいません。

女性の一人客、たばこをぷかぷかとふかす男性一人客、いかにもサラリーマンらしきスーツの2人組…。会話でにぎやかというよりは、少し静かな空間です。

中2階に通された私は、奥の2人掛けの席へ。腰を落ち着けて眺めると、店内にはトーテムポールと同じくインディアンの文化でありそうなお面や、カラスウリがいたるところに飾られているのに気づきます。

もしや、カラスウリには魔除けか何かの効果があるのかも?
そんなことをぼんやり考えつつ、ぼんやり視線を巡らせます。すると、すぐ横のレンガ壁に、こんなラクガキを発見。

005sabouru

来店した日付や名前でしょうか。修正液のようなもので書かれています。
中には、1996年の文字もあります。1996年なんてついこの間だと思っていたのに、気づいたら20年近く経っているんだなぁ…などと、しみじみした気分になります。

レジの後ろの壁には、たくさんの焼酎かウイスキーか何かのキープボトル。店内の壁には、キリンラガーのポスター。
純粋な「喫茶店」なのかと思いきや、お酒もしっかり出しているようです。

席は、全席喫煙可能。とはいえ、平日ランチ時なので、あまり吸っているお客さんもいませんでした。


決して愛想が良いわけではないが親切な「さぼうる」の店員さん

ホールは主に女性2人、カウンターに調理を兼ねた女性1人、男性2人がいらっしゃいました。

喫茶店のホールの方というと、笑顔で愛想のよい方が多い印象だったのですが、ここの店員さんは親しみのある店員さん、という感じではありません。

笑顔はなし、「失礼いたします」といった、テーブルの動作に入る前の声掛けなどもなし。ファミレスなどのマニュアル教育された店員さんたちとは、雰囲気が違います。

純喫茶の物静かでおとなしそうな店員さんとも違います。席に案内してくれた店員さんに至っては、「いらっしゃいませ」という声掛けもありません。
席に灰皿を置いていないので、「灰皿お使いになりますか?」という声掛けのみ。

うーん、なんだか私、店員さんに迷惑がられてる…?

あまりに店員さんがぶっきらぼうなので、思わずそんな風に考えてしまいます。注文をしてしばらく店員さん観察。そして、気づきました。

ここの店員さんたち…愛想は良くないけど、気配りがかなり細かい!

お客さんが入ってきたときの、「お茶のご利用でよろしいですか?」というのは、隣のさぼうる2と間違えた人が気づけるように。

灰皿が最初から席に置いていないのも、ちゃんと店員さんが「灰皿お使いですか?」と声掛けができるから。

こまめにホールを歩き回っていると思ったら、食事中にする声掛けのタイミングが絶妙!

なぁるほど、プロだなぁ…と、思わず感心。

とはいえ、やはり常連さんとはお話していたので、新参者としては少し寂しい気持ちになるのでした。

お店に入るのに、びくびくして周りをきょろきょろ見回しながら入った上に、静かな店内で、スマホで写真をパシャパシャ撮っていたから、不審者だと思われたのかしら…。


夜も来たくなる豊富なメニューの「さぼうる」

席につくと、いかにも年代を感じる、使い込まれたメニューが置かれました。

「さぼうる」メニュー

喫茶メインとはいえ、モーニングセットをはじめ、フードメニューがなかなか豊富。左下にある「チーズドック」が、平日は午後2時からというのが、チーズ大好きの私としては悔しい限りです。

スイーツは、ケーキ2種類とバニラアイスのみ。

ドリンクは、コーヒーや紅茶をはじめ、バラエティ豊かなソフトドリンクがそろっています。

ネットの評判によると、一杯ずつミキサーで作ってくれるいちごの生ジュースがおすすめのよう。オーダーしている方がいたのですが、確かに、大きめのグラスになみなみと注がれたいちいごジュースは、いちご好きにはたまらない、インパクトのある外見です。
さぼうるのアルコールメニュー

見開き右側は、すべて「のんべぇ」メニュー。
ビールやサワー、日本酒、焼酎、カクテル、ワイン、ウイスキーと、お酒も一通りそろっています。ウイスキーがあるなら、アイリッシュ・コーヒーも欲しい!

おつまみも、枝豆やあたりめなどの、The・おつまみ、というものから、チョコやレーズンバター、ミックスナッツなど、これまた一通りそろっています。
レーズンバター…食べたい…!

昼食とコーヒーと思っていたので、悩みに悩んで、コーヒーとピザトースト(大)をオーダーしました。


さぼうるのコーヒーは苦み強めです

さぼうるのコーヒー
さぼうるのコーヒーは、苦みが強めの大人のコーヒー。
一口飲みこむと、のどの奥に苦みが残る感じが、飲み会帰りの酔い覚ましに飲みたい味です。

苦めのコーヒーが苦手な方は、ミルクとお砂糖を少し入れて。

コーヒーを注文すると、小皿に入ったナッツをサービスしてくれます。
おなかがすいていて、写真を撮る前に少し食べちゃいました…が、本当はもっと入っています。

塩気の効いたナッツが、いい感じです。
009sabouru


神保町「さぼうる」で注文したピザトースト

「さぼうる」で注文したピザトースト

ピザトースト(大)は、分厚いパンにたっぷりチーズの載った、見た目のインパクトが大きな一品。さすが(大)サイズだけあります。

少し経つと、具の重みでパンが少しつぶれてきているようにすら見える、やきめのついた、たっぷりチーズが印象的です。

チーズ以外の具は、ピーマン、タマネギ、マッシュルーム。シンプルながら、チーズのボリュームで食べ応えのある一品です。

具を支えるパンもボリューミー。4枚切りよりも分厚く、3枚切りくらいかなという印象です。

甘みが大事にされたパンは、トーストはごく軽めで全体的にふわっふわ。チーズの塩気とパンの甘みが、絶妙なハーモニーを生み出しています。
一口かぶりつくときに香る、焼けたチーズの香りも最高!

6つに切られたピザトーストが残り1ピースになったとき、絶妙なタイミングで店員さんからお声がけ。

なんと、食後にシャーベットをサービスしていただけます!

こちらが、サービスでいただいた、ゆずのシャーベット。ゆずの皮が入った、さっぱりした一品です。
さぼうるのゆずのシャーベット
ゆずの香りが、たまりません!


お会計

ホットコーヒーが、400円。
ピザトースト(大)が、700円。

合計1,100円で、良心的なお値段というわけではありませんが、ピザトーストのボリュームとサービスに、心もおなかも大満足。

ちょっと初心者には敷居の高いお店ですが、チーズ好きにはたまらないピザトーストを味わいに行くのも、おすすめです。
腰を落ち着けて、購入した古本を眺めるというよりは、古本屋巡りのちょっとした休憩に使いたいお店です。


神保町「さぼうる」基本情報

店名:さぼうる
住所:東京都千代田区神田神保町1-11
電話番号:03-3291-8404
営業時間:9:30 – 23:00
定休日:日曜・祝日
最寄り駅:
神保町駅(地下鉄各線)から徒歩1分
水道橋駅(JR)から徒歩8分

地下鉄神保町駅からは、A7番出口で地上に出て、後ろを振り向くとすぐ見つけられます。
JRを利用する場合は、総武線の水道橋駅からがおすすめ。徒歩10分かからずに、さぼうるにたどり着けます。

禁煙・喫煙:喫煙席のみ

⇒食べログ「さぼうる」紹介ページ

スポンサードリンク

このページの先頭へ